大きな法人に所有されている会社にとって、法人税を正確に計算するためには、「中小法人」と「中小企業者」の定義をしっかり把握する必要があります。
似たような言葉ですので混乱しがちですが間違えないようにしましょう。
今回は「中小法人」について説明しますが、株式会社に限定して説明します。「中小法人」とは資本金１億円以下の中小企業をいいます。ただし、「大法人」と完全支配関係（間接的な場合も含みます）がある法人は除きます。
ここに言う大法人とは資本金の額又は出資金の額が５億円以上である法人をいいます。
中小企業には、次のような特例制度が設けられています。
- 年８００万以下の所得金額に対する軽減税率
- 交際費等の定額控除限度額（年８００万円）制度
- 貸倒引当金の法定繰入率（一括評価金銭債権の貸倒引当金）
- 青色欠損金の全額の繰越控除（中小法人以外は５０％相当額）
- 欠損金の繰戻還付
- 特定同族会社の留保金課税の適用除外
したがって、中小法人に該当しますと上記の特例は適用できませんので注意が必要です。
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